あくまで試算値です、試算の方法に間違いがありましたらぜひご指摘いただき、より正しい数値に修正して行きたいです、特に化学合成農薬の製造プロセスから出るCo2についてはまったく計算されていませんし、剤ごとの量もわかりません。
栽培ごとの炭素固定量についても収量に大きく依存されています、そして作物以外の植物、藻類等も計算されていません。
特に窒素成分の扱いはむずかしく、新潟の大学の先生からもご指摘を受けたことがあるのですが、畑地と違い、稲の化学窒素吸収量は意外と高く一般にいわれている数値と違うところに実際の数値があるということです、また、慣行及び特栽の化学窒素は全層施肥一般肥料で計算されていますので被覆尿素との比較はおかしいような気もしますが、尿素以外の化学窒素が水田では使われていることも考慮して一般化学窒素の量を使いました。もし、すべて被覆尿素の側条施肥となれば通常の特栽や慣行栽培も大きく炭素固定を行う数値になるといえますし、この部分を早く専門家の方たちに議論していただき正確な数値を割り出して、少しずつでも良いから日本国内の農業を排出から炭素吸収型農業へと変えることが出来ればとてもすばらしいと考えています。
場長のssugiyamaが分かる範囲で計算した数値です。
本当にこれに近い炭素固定環境が作り出せたらとてもすばらしいのではと考えてしまいます。
この計算値はたぶん間違っていると思いますが、この数値を基に議論が始まり将来の農業環境が少しでもよい方向に向いてくれればと思いここに提案をさせていただきます。


Overview

化石燃料
メタンガス
化学肥料
電気
グラフ
作付吸収量
収支計算
田んぼは何人


Sheet 1: 化石燃料

 作業名  10アールあたりの消費量 圃場間移動、圃場待機分の消費量を10%として換算 油種 1リットルあたり炭酸ガス排出量 排出量
ロータリー耕1回目 3 0.3 軽油 2.6 8.58
ロータリー耕2回目 2 0.2 軽油 2.6 5.72
代かき1回目 3 0.3 軽油 2.6 8.58
代かき2回目 3 0.3 軽油 2.6 8.58
代かき3回目 3 0.3 軽油 2.6 8.58
代かき4回目 3 0.3 軽油 2.6 8.58
田植え 4 0.4 軽油 2.6 11.44
稲刈り 6 0.6 軽油 2.6 17.16
乾燥調整 14
灯油 2.5 35
その他の管理作業 5
ガソリン 2.32 11.6
  合計 123.82












乾燥に使う灯油の消費量 1回の乾燥に使う灯油量 100
すぎやま農場が使用している穀物乾燥機での標準的な乾燥に使用される消費量の計算です
水分約23% 1回あたりの乾燥玄米量 50

10アールあたりの収量 7

10アールあたりの灯油使用量 14
穀物乾燥機は、山本の遠赤外線乾燥機、容量は60石のものです、ただし、これよりも大きい乾燥機でも乾燥効率はあまり変わらないようです。


















特栽及び慣行の場合




 作業名  10アールあたりの消費量 圃場間移動、圃場待機分の消費量を10%として換算 油種 1リットルあたり炭酸ガス排出量 排出量
ロータリー耕1回目 3 0.3 軽油 2.6 8.58
ロータリー耕2回目 2 0.2 軽油 2.6 5.72
代かき1回目 3 0.3 軽油 2.6 8.58
代かき2回目 3 0.3 軽油 2.6 8.58
田植え 4 0.4 軽油 2.6 11.44
稲刈り 6 0.6 軽油 2.6 17.16
乾燥調整 14
灯油 2.5 35
その他の管理作業 5
ガソリン 2.32 11.6
  合計 106.66

Sheet 2: メタンガス

メタンガス排出量間断灌水圃場として


1㎡あたりの排出量㌧ 10アール換算 キログラム換算 二酸化炭素換算(21倍)
0.000016 0.016 16 336

Sheet 3: 化学肥料

化学肥料






栃木県慣行使用量


化学チッソ使用量 植物吸収量 実質排出量 二酸化炭素換算
8 1.2 6.8 2108




特別栽培


化学チッソ使用量 植物吸収量 実質排出量 二酸化炭素換算
4 0.6 3.4 1054




特別栽培すぎやま農場実績値


化学チッソ使用量 植物吸収量 実質排出量 二酸化炭素換算
3.02 2.286 0.734 227.54








使用した品種はコシヒカリの栃木県基準値を使用しています
植物の吸収量を15パーセントで計算しています
亜酸化窒素の二酸化炭素への排出量換算係数を310として計算しています
地下浸透分は計算されていません
特栽及び慣行栽培の窒素は、一般肥料の全層施肥で計算しています
















すぎやま農場は、化学窒素のすべてを被覆尿素で供給しています、被覆尿素の植物吸収量は80パーセントとなります

Sheet 4: 電気

電気


穀物乾燥機 3.7 籾すり機 5
使用基本時間 12 一時間の籾すり量 27
使用量 44.4 1俵あたりの使用量 0.1851851852
排出量 24.642 1俵あたりの排出量 0.1027777778
有機の排出量 3.44988 有機の排出量 0.7194444444
特栽の排出量 3.94272 特栽の排出量 0.8222222222
慣行の排出量 4.43556 慣行の排出量 0.925
















有機の合計排出量 4.1693244444

特栽の合計排出量 4.7649422222

慣行の合計排出量 5.36056
































































Sheet 5: グラフ






Sheet 6: 作付吸収量


玄米収量有機栽培の塩谷町基準収穫量 炭素換算=玄米収量×1.3(籾殻分重量)×2(茎や葉の重量) 炭素換算(重量の約40%) 二酸化炭素換算
お米 7 1092 436.8 1602
雑草



藻類


































玄米収量特別栽培の塩谷町実質収穫量 炭素換算=玄米収量×1.3(籾殻分重量)×2(茎や葉の重量) 炭素換算(重量の約40%) 二酸化炭素換算

8 1248 499.2 1830


























玄米収量慣行栽培の塩谷町基準収穫量 炭素換算=玄米収量×1.3(籾殻分重量)×2(茎や葉の重量) 炭素換算(重量の約40%) 二酸化炭素換算

9 1404 561.6 2059





有機栽培の収量を落とす原因となっている雑草の吸収量は計算されていません
有機栽培で多く発生する藻類の吸収量は計算されていません
二酸化炭素の吸収量換算は現物重量の40パーセントが炭素量としています、この炭素量に12分の44をかけたものが二酸化炭素吸収量としています。

Sheet 7: 収支計算



稲作における二酸化炭素排出量




有機栽培



排出量 電気 4.1693244444


化学農薬 0


化学肥料 0


化石燃料 124


メタン排出量 336


吸収量 有機吸収量 1601.6



その他の植物



差引 合計 1137.6106755556









特栽



排出量 電気 5.36056


化学農薬



化学窒素 1054


化石燃料 106.66


メタン排出量 336


吸収量 特栽吸収量 1830.4


差引 合計 328









慣行



排出量 電気 4.7649422222


化学農薬



化学窒素 2108


化石燃料 106.66


メタン排出量 336


吸収量 慣行吸収量 2059


差引 合計 -496














特栽すぎやま農場実績値




電気 5.36056



化学農薬




化学窒素 227.54



化石燃料 106.66



メタン排出量 336



特栽吸収量 1830.4



合計 1155








化学合成肥料の基準値は栃木県コシヒカリの基準量を使っています。




化学合成農薬については、算出基準がわからないため計算されていません




メタンの排出量は、間断灌水管理の基準値を使用しています




吸収量の基準数値は塩谷町の基準収量をベースにすぎやま農場での収量を加味して計算されています




このほかにも亜硫酸ガスの排出量や計算の中に入れなければならないものが多数あると思いますので、ご存じの方は是非教えてください。
















栽培ごとの田んぼと人の関係10アールあたり何人の人に酸素を供給できるか




有機栽培 3.3051342279



特別栽培 0.9540505818



特栽杉山 3.3551894711



慣行栽培 -1.4416971258
















大気中に放出される二酸化炭素(人間1日)









化学反応式 O2 CO2
分子数関係 1分子
1分子
1分子
物質量関係 1mol
1mol
1mol

(1×6.0×10^23)
(1×6.0×10^23)
(1×6.0×10^23)
質量関係 1mol×12g/mol
mol×32g/mol
mol×44g/mol

12g
32g
44g
体積関係 1mol×22.4l/mol
1mol×22.4l/mol
1mol×22.4l/mol

1
1
1
体積関係(人間1日) 480L
480L
480L


物質量関係(mol)     (体積÷分子質量) 21.4
21.4
21.4


質量関係(g)        (物質量×質量) 257
686
943














1日あたりの人間の排出量=943グラム




1年間の排出量=0.943*365=344.195キログラム





Sheet 8: 田んぼは何人

栽培ごとの田んぼと人の関係
10アールあたり何人の人に酸素を供給できるか


10アール(1000㎡)あたり人
有機栽培 3.31
特栽杉山 3.36
特別栽培 0.95
慣行栽培 -1.44